今回は「もしアドラーが上司だったら」という本を紹介していきます
本の紹介
この本はアドラー心理学の考え方を実生活に応用しやすい形にまとめた本です
自分らしい生き方はどういう生き方か、それを実現するための行動や考え方についてストーリーの中で描かれている1冊です
アドラー心理学の中で代表的な本である「嫌われる勇気」と「幸せになる勇気」
この2冊にはアドラー心理学の考え方が具体的に述べられています
しかしながらどう日常生活に活かすか?誤解を生みやすい理論であることから上手く使えていない人というのが多くいます
そういった方にオススメなのがこの本ですアドラー心理学の理論や考え方は分かったがどう日常生活に落とし込んでいけば良いのかが分からない
という方にはぜひ手に取って頂きたい1冊です
また、アドラー心理学について全く知らない方でも先ほど述べたように実用性のある内容にまとめられているのでとても役に立つ1冊になります
この本にはアドラー心理学をどう生かすか、その考え方について12のストーリーで描かれています
その中で筆者が感銘を受けた考え方3つを厳選して紹介していきます
多面的に意味づけて見る
これは失敗したことをどう捉えるか。についてのストーリーです
本書の中では主人公が仕事で大きな失敗をしてしまいます
失敗で落ち込んでいる主人公にその上司が慰めにくるというお話なのですがその上司は
失敗と捉えるのではなく経験だと捉えよう
と言うのです
大きな失敗をした
これは紛れもない事実である
しかしながらこれは失敗であり経験でもある
こちらはどちらも正解でありまた事実なのです
失敗と捉えて自分はダメだ、力がない、この仕事に向いていないと悲観的になるのか
この失敗を通じて次に同じ失敗をしないための対策をしよう、この経験を次の成功に繋げよう
と考えるのか
どう捉えるかは自由であり自分で選択することが出来ます
失敗というものを悲観的に捉えてしまえばミスを恐れ次なる挑戦が出来なくなったりマイナスな気持ちになったりして仕事のパフォーマンスは下がっていく一方です
それに対してこれを経験として捉えることが出来ればこの経験を次に生かせば良いと考えることができ、新たな挑戦をしていくことが出来ます
成功は挑戦しなければ生まれません
失敗を経験と捉え、再び挑戦していくことで成功が生まれます
同じ事実でも捉え方次第でその後の感情や行動が大きく変わってきます
失敗を経験と捉えられる人でありたいなと感じたストーリーでした
円錐の話
このストーリーの中に円錐についてのお話も書かれておりとても興味深く印象的だったのでこちらも紹介しておきます
円錐は下から見れば円の形
真横から見れば三角の形に見える
同じ1つのものでもどこから見るかで見える形は変わってくる
見る場所を変えれば見えるものが変わる
先ほどの失敗と経験の話も同じです
見方1つで考え方や感情は変わってきます
自分にとって良い方向に働く見方をしていきたいですね!
機能価値と存在価値
この2つの言葉はアドラー心理学の用語ではありませんがアドラー心理学を理解するために分かりやすい分類であるため本書にもこの話が組み込まれています
自分自身本書の中で1番印象的だったのがこのパートです
この社会に生きるすべての人々が知ってほしい考え方と言っても過言ではありません
まず機能価値について書いていきます
機能価値とは仕事が出来るできない、成績のいい悪いと言った能力やスキルの側面からみたその人の価値
年収が1000万円の人と200万円の人とでは前者の方が機能価値が高いと言えます
それに対して存在価値とは人間として存在しているということに対しての価値
あなたは唯一無二の素晴らしい存在であるということ
生きている。ということに価値があるということです
これは年収が1000万だろうが200万円だろうが学校の成績が良い人も悪い人も平等であるものです
仕事においても勉強においてもとにかく結果が求められている現在の世の中
結果が出なければ誰かに迷惑をかけ、誰かから叱責されることもあるでしょう
そんな時に存在価値を認める
ということが出来ればとても心は穏やかになり結果が出ないことや叱責されたことに対して一喜一憂せずストレスのない日々を送ることが出来ます
反対に機能価値しか見えていない人は結果を出せている間ももし今後結果が出せなかったらどうしよう。結果が出ない人であれば結果が出ないことに焦りを感じたりそれによって叱責されたことで気持ちが落ち込んだりと負の循環が続き抜け出せなくなります
存在価値という土台があってこその機能価値です
ここをごちゃまぜにしてはなりません
自分が上司なのであれば部下の存在価値を認める。ということは非常に大切なことであると言えます
それによって部下は働きやすくなるし良い人間関係を築くこともできます
この世に存在していること自体に価値がある
存在価値を認めどんなことがあっても動じない生き方をしていきたいものですね
信用と信頼
最後にお伝えするのは信用と信頼について
信用金庫、信用取引、信用口座などという言葉はありますが
信頼金庫、信頼取引、信頼口座という言葉は存在しません
信用と信頼を区別する
なにが違うのかを説明していきます
まず信頼とは無条件で相手を信じるということ
失敗しても実績がなくても裏切られても、担保がなくてもその人を信じる
先ほどの話で言えば存在価値にフォーカスしていると言えます
これが信頼です
そして信頼というのは実績や担保がある上で信じるか信じないかを決めるということです
そして裏切りや約束通りにいかなかったりした場合、この関係を切る
という関係にあたります
ビジネスの世界では信頼関係があることが前提となります
お金を返してくれる保障のない人にお金は貸しませんしクレジットカードの返済が滞ったらブラックリストに入ったり利用停止になったりします
これは信頼関係によって成り立っていると言えます
人間関係や仕事現場においては信頼と信用のどちらも大切ですしこの区別をしておくことが重要です
本当に大切にしたいと思う人であるのならばどのようなことがあっても支えてあげる、守ってあげることが必要になってきます
一方で簡単に約束を破ったり、裏切ったりする人を信頼し続けていれば最終的には自分が損をしてしまいます
ここは信用という関係を構築させ、自分に不利益のある人と無理に付き合わない、関係を断ち切るといったことも必要となります
信用と信頼の区別をしっかりしより良い人間関係、仕事関係を作っていく
非常に大切な考え方だなと感じました
まとめ
今回は「もしアドラーが上司だったら」をもとに3つの考え方を紹介していきました
本書にはまだまだ大切な考え方がたくさん書かれています
学生、新社会人、管理職、社長などなどどんな立場の人が読んでも非常に多くの学びがある1冊です
ぜひ手に取って読んでみてください
そして行動に移しより自分らしい人生、豊かな人生を作り出していくきっかけとしていってください
最後までお読みいただきありがとうございました
参考文献一覧
嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え [ 岸見一郎 ] 価格:1,650円 |
幸せになる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え2 [ 岸見一郎 ] 価格:1,650円 |
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