鍼灸師を目指した13歳が夢を叶えるまでのお話#8

第8回の今回は専門学校2年生の時を振り返っていきます

▼前回の記事はコチラ

座学もダメ、鍼もお灸もダメ。初めてのテストは38点でクラスの下から3番目。

どん底からのスタートだった専門学校生活も周りの支えもあり何とか1年生を終えることが出来ました。

自分の中でも2年生に向けて前向きな気持ちをもって春休みを過ごしていました。

そんな中、大きな壁はすぐ近くにまで来ていました。

コロナの襲来

2020年3月後半、この年に入ってから少しずつ広がっていた新型コロナウイルスが猛威を振るいました。

これに伴って4月1日から始まる予定だった2年生の授業が延期に。春休みが長引く形となりました。そして4月7日には緊急事態宣言が発令。アルバイトの出勤さえも出来なくなり外に出ることは無くなりました。

チャンスに変わった自粛期間

物凄く良い形で春休みを迎え、勉強に対しても前向きに取り組んでいた矢先でのこの出来事。

授業の開始が遅れるということは例年よりも短い期間で例年と同じ量の物を覚えなければならないということ。それも今までのように学校で授業を受けられないという環境の中で。

どう考えても大変なことで大きな困難となることは目に見えていました。

しかしながらそんな考えの片隅にもう一つのある考えが芽生えていました。

ここに、あるチャンスが隠れている。

1番欲しかったものが手に入る

自分が1番欲しかったもの、それは膨大な時間でした。

朝早くに起きて、アルバイトして、ちょっと休憩して学校行って、帰って勉強してまた翌日のアルバイトに備えて早めに寝る。

もっと時間がほしい・・・

常に時間を意識する日々を送っていた中でコロナの襲来によって1日のすべての時間を自分のために使うことが出来るようになりました。

朝何時に起きても良い。学校もなければアルバイトもない。そして何より外に出歩いてはならない。家の中で出来ることの選択肢は限られていました。

1日5時間勉強する日々

勉強以外にやることがない。そんな状態が自分にとっては好都合でした。

1番欲しかった時間が手に入り、1番時間を割きたかったものに割くことが出来る。

春休み中は1年生の復習に力を入れていましたが、なかなか全範囲を終わらせるというのは難しいものでした。しかしながら春休みが延びたことでそれが可能となりました。

この期間を使って1年生の総復習をして2年生を迎える。

そう心に決め、毎日勉強に取り組むようになりました。

自分の部屋を学校に見立てて時間割を組んで学校と同じようなスケジュールで1日を過ごしていました。

当時はポモドーロテクニック(25分間の勉強＋5分間の休憩を繰り返す)を使っていたので朝から夕方までずっとこのスケジュールで動いていました。

2年生スタート

4月の1か月間、授業のない期間を乗り越え、GWが明けた5月からようやく2年生の授業がスタートしました。

今まで経験したことのないオンライン授業には様々な戸惑いがありました。

これは自分だけでなく先生側も。前例のない中、試行錯誤しながらの授業が続きました。

　オンライン授業を通して得たヒント

学校に行って授業を受けてという当たり前が消え、家でパソコンの画面越しに授業を受ける。

授業を受けた証明としてレポートを提出する。これが未提出となると欠席扱いとなってしまうため毎日必ず作成する必要がありました。

このようにしてコロナとともに過ごす学校生活が始まりました。

レポートの存在と自責思考

そしてこのレポートの提出というのが自分にとって大きなヒントとなりました。

コロナ以前は先生の作った授業プリントを見てポイントをチェックするだけでした。

オンライン授業になり、レポートを作っていく過程で分からない部分をすぐ調べたり、自分の言葉でまとめたりすることでその日の授業の理解度、定着度が一気に高まりました。

復習は本当に大切だなと感じたと同時にこれを毎日やればかなりの効果が現れるだろうなと気付きました。

　対面授業が出来ない中でも勉強にしっかりと取り組めた理由はレポートの存在だけではありませんでした。先生たちが授業の進め方に日々苦労しながらも尽力している姿を見てある考えが芽生えました。

勉強できないのを周りのせいにしてはいけない

1年生の時はあの先生は教え方が悪い、あの先生の授業は分かりくい。だから覚えられない、理解が出来ない。と自分の成績が良くないのを周りのせいにして正当化していました。

しかしながらコロナによりもう周りのせいにできない環境になったことでここからの学習はすべて自己責任になる。という考えが芽生えました。

先生に頼ることができないということは先生の責任にすることもできない。成績が上がるのも下がるのもすべて自分の責任になる。

この考えが芽生えたことで勉強に対しての取り組みはさらに積極的になりました

対面授業の再開と大きな自信

6月からは一部制限がありながらも徐々に対面授業が再開し始めました。久しぶりに教室でクラスメイトと会い、先生と会い、当たり前だったはずのものがとても貴重なもののように感じられました。

そんな中また1つ大きな転機が訪れました。

２,3年生合同模試

毎年7月に行われていた学園祭の中止。

これに伴う振替授業として２,3年生合同模試を行うことが決定したのです。

4月からの取り組みの成果がここにすべて反映されることになるのでとても楽しみでいっぱいでした。

そして国試を控える3年生と2年生である自分たちのレベルの差を知ることが出来るのも楽しみでした。

1点でも多く点数を取ることが出来うるに、あわよくば3年生よりも上の順位に立てるように高いモチベーションとともに日々勉強に励みました。

迎えた合同模試本番。問題数、試験時間ともに国試と全く同じ条件。

今ある力を最大限に発揮しました

結果は全体58人中14位、2年生の中では38人中8位

合同テスト
2,3年生全体58人中14位
2年生38人中8位
でした❗
自信あると言っていた東概は学年(2年生の中で)2位‼️

自粛期間中の頑張りが結果として表れて本当に良かった😄
取り組み方が間違って無かったことも証明できて一安心

ここからさらに成績伸ばせるように頑張っていきます✊

— かげひなた@自由を体現する鍼灸師 (@kage_hinata612) July 20, 2020

自粛期間中の頑張りが報われたこと、その取り組みが正しかったことが目に見える形として現れ、大きな自信がつきました。

学びへの意欲

合同模試以降も勉強に対しての高い意欲は止まることはありませんでした

勉強に対して楽しさを感じながら取り組むことが出来るようになりました。

自分が知らなかったことを知ることが出来る。

最初は分からかったものもとことん調べて時間をかければ理解できるようになることを経験し、

物凄い勢いで多くの知識を吸収していきました。

2年生では病理学、東洋医学臨床論、臨床医学各論・総論と新たに始まる科目もあったのですがすべて苦戦することなく着実に力をつけていくことが出来ました。

それもこれもコロナによって勉強の取り組みが今までと見違えるように変わったから成せたことでした。

3年生に向けて

夏が過ぎ、秋に差し掛かってからはオンライン授業にも徐々に順応。

対面授業も徐々に解禁され、国試に向けて1日1日努力を重ねていきました。

満足に受けられなかった実技授業、すべて中止になった実習と学校行事

幾多の困難を受け入れ、乗り越えた2020年はあっという間に終わりを迎えました。

まとめ

激動の2020年。犠牲にしたものはたくさんありましたがらそこから得たものもまたたくさんあり、貴重なものとなりました。

学校にも行けない、アルバイトも出来ない、外にさえ出られない。

コロナが無ければもっと楽しかったのは間違いなかったでしょう。

ただ、コロナがあったからこそ勉強の楽しさに気付きました。

物事の捉え方や考え方も良い方向へと変化していきました。

自分にとって絶対に必要な期間だったなと思います。

今回はここまで。次回は国試合格に向けての最後の1年間を振り返っていきます

最後までお読みいただきありがとうございました。